昔から電子工作をするアマチュアのあいだで、必ずと言っていいくらい使われているのがこの過熱防止器。ダイオードで半波整流して消費電力を半減させるもの。おそらくオーブントースターの2段階の火力調節もこの方法だろう。トライアックなどで連続可変させるような大そうな事はする必要はない。もったいない。ダイオード1本だけでやるところに意味がある。

以前はこて先が酸化するのを防ぐ意味が強かったが、少し上等の半田ごてなら、こて先が酸化しにくい材質でできているので、普通に使っていても酸化に関しては問題ない。しかし、コンデンサ、抵抗、トランジスタ、ダイオードなど、細いリード線の電子部品の半田付けのとき、ノーマルの状態ではこて先の温度が高すぎて、半田が流れすぎる。リード線同士を半田付けする場合などは非常にやりにくい。やはりこの過熱防止器は必需品。僕の半田ごての場合半減した状態でも半田はぎりぎり溶けるし、小さい部品の半田付けにはちょうど良い感じなのだ。

実は作業場では半田ごて専用のコンセントがあって、そこにこれと同じものを仕込んでいるのだが、別の場所で半田付けする時用にポータブルのものが欲しかった。半田ごてに仕込めばいちばんいいのだろうけどスイッチのスペースが苦しかったのでこういう形になった。ちょっとしたことだがなかなか作れなかった。実働30分で作れるのだが、それがなかなかできない。今日ようやく非常に雑に作ったけど作ることができて良かった。おそらく今後使う頻度が非常に高いちょっとした道具になるだろう。コストパフォーマンスが良いとというか、作る手間や費用が少ない割りに非常に役に立つ道具だ。
回路図と言うほどの事はない。スイッチOFFでダイオードの半波整流。ONでダイオードがショートされてノーマル。

材料。コンセント、スイッチ、数Aのダイオード、あとACプラグつきコードも。

向かって右がスイッチ。スイッチの右の端子にダイオードがある。半田付けしてある各端子には予めFケーブルの中の銅線を突っ込んである。左はコンセント。後ろの方に木の枠がある。適当な角材を8cmに切ってネジでとめただけ。雑に切ったのでいびつ。

裏の蓋も適当な木の板を付けてとりあえず形にする。とにかく雑な仕上がり。でも機能的に全く問題なし。多分死ぬまでつぶれないと思う。

オーブントースターの強弱切替と同じ回路です。
最終更新:2013年01月03日 01:15