LED(発光ダイオード)は定電流回路で点灯(駆動)すべし

LEDは電流駆動であるとか、定電流回路で点けろとか言われる。
言おうとしている事はわかる。
要するに、電流制限せよということ。電球みたいにリニアにオームの法則が成り立つわけじゃない。(厳密には電球もリニアじゃない。温度が上がると抵抗が増すので。LEDは逆の温度特性でさらに壊れやすいが、そういうレベルの話ではなく)
LEDはある値よりちょっとでも高い電圧を加えたら、ドーンと電流が流れる。逆に言えば電流が増えても電圧はほとんど変わらない。(青や白は小さくなったりする。)これは、ツェナーダイオードみたいな感じ。そう言えば、7812とか定電圧レギュレータICのアース端子に赤LED(そのある値というのが1.8Vくらい)で下駄を履かせて13.8Vとかにしたことがある。アマチュア無線の送信機の電源とかそんなふうに作ったように思う。このある値の電圧がVfというもの。
LEDのデータシートには必ずVfが書いてある。広い意味では順方向電圧降下とか、順電圧とか言われていて、文字通りの意味。順方向に電流を流した時の電圧。データシートに書かれているVfの値はティピカルな(標準的な)電流(20mAとか)(定格電流ということにする。)を流した時の順電圧。
よく、Vfを越えると電流が急に増えますよとか、Vf付近で点灯するのがいいですよなんて言われるし、それは事実だし、Vfは重要な値だと思ってしまう。でもそれは勘違いでしょ。
Vfは、色によって色々。赤は、1.2~1.8V。黄・緑は、2.0~2.5V、青・白は、3.0~3.5V。青や白は同じロットでも3.2V~3.5Vみたいに幅があったりする。
青や白は最大定格電流を越えて電流を流してしまうと順電圧が小さくなってますます電流が流れて、非常に壊れやすい。(赤・黄・緑は電流が急激に増えても順電圧が小さくなるほどではないので比較的壊れにくい。)

Vf以下の電圧で駆動するならいいのかもしれないが、そういうのは邪道。第一暗いじゃないか。
かといって、Vf付近まで電圧を上げると突然ドバッと電流が流れるし、個々のLEDによってVfにもばらつきがあるし、電圧の事考えてるとめんどくさくてイヤになる。事実上無理。

要するに何が言いたいかというとLEDは、

〇Vかけるということを考えるのではなく、〇mA流すということを考えるべきなのだ。
電圧を意識するより、電流を意識するべきなのだ。

電圧の事はどうしようもないし、ややこしいから適当にしとけばいい。大事なのは定格電流で点灯すること。
つまり、電源の電圧は余裕を見てVfよりある程度高めにする。電圧についてそれ以上細かいことを考えてもナンセンス。
大事なのは電流。電流が定格電流を越えないようにまあ、その付近で制限(あるいは制御)してやる事が必要。そうすれば結果的にLEDの両端はVfになり、最高に明るく健全に光ってくれるのだ。
その方法にはいろいろある。
いちばん簡単なのが抵抗。
そして、CRDやFET。これも簡単。
レギュレータICを使う手もある。LM317とか。
そして、トランジスタ2石。
個人的にはトランジスタ2石がいちばん気に入っている。
トランジスタの一生懸命な感じが健気(けなげ)
でよくわかるし、電流が少ない時は無駄も少ないような気がする。
偏見かもしれないけどね。他のはわからん。
抵抗はわかるけどこれはスイッチングしてないから脈流に対して無駄があるんじゃないの?


最終更新:2011年02月15日 21:42